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『自分の机でする仕事の大半は”作業”』

創造力を高めたい、という希望は誰にもありますね。とくに、これからの仕事
人生を長く展望する若手・中堅の皆さんにとっては(今騒がれている英語力
などよりも更に)キャリアプラン上の死活問題とも言えるかもしれません。

そのために何をすればよいのでしょうか。書店に立ち寄り、ビジネス書を手
にとって、読むだけで学べそうなものを探してみますか? それともビジネス
スキルを鍛えてくれそうなスクールに入って、様々に提示される課題に対処し
解法の基本を学んでいくべきでしょうか?

どれにも意味はあると思います。自分が望むのであれば、ということです。
望むものは得ることができますし、それが何であれ、自分自身が必要として
いるものは自分自身が一番わかっているはず、という面もあるからですね。
使えそうな知識・スキルにどういったものがあるのか、をまず概観するという
意味でも読書は最も手軽な手段であることは明白です。

しかし十分に注意すべきところもあります。それは、学んだ・修得したはず
の知識やスキルは、職場での仕事を始めとする日常生活の中で積極的に
使ってみないと本当には身についていくことはない、ということです。

資料作りの場面を考えてみましょう。表計算を応用して、見やすく、ポイント
が瞬時に提示できるものを作成することには、多くの知識・スキルが必要に
なります。それを教えてくれるスクールもあれば、詳しく解説してくれる書籍
もあるでしょう。それらから得られる知識・スキルを駆使して、内外の関係者
が求める品質の資料がつくれたな、と思える瞬間は一つの大きな達成感を生む
ものだと思います。

けれども、私がここで提起したい問題は、それを超えたところにあります。

仕事は資料だけでなりたっているわけではない、ということです。資料自体
は、ある人がある人(人々)に対して、考えていることを示す手段であって
それ以上のものではありません。良い資料に意味があることは言うまでも
ないことですが、良い資料があれば仕事がすべて完結していくか、という点
では、まさしくそうではないということです。

自分の机で行う仕事の大半は資料作成やデータ入力、情報検索などに分類
することができます。これまでは自分の机に居るかどうかが上司にとっては
その人が仕事をしているかどうかの大きな判断基準でありました。その意味
で言えば、自分の机に座り、PCを使って何かをしていることが仕事なので
はないか、という”思い込み”を皆がつくり上げてしまってきたことも否めな
い事実、と思います(もちろんこれらは事務職中心の例え話であって、店頭
での接客や販売、製造現場や設備保守等の職域には当てはまりませんが)。

では、自分の机でやっていること自体は、本当に”仕事をしている”という
ことなのでしょうか。私はそこに、一つの落とし穴を見てしまうのです。

仕事には、大きく分けて創造力を必要とするものと、必要としないものが
あります。机で行う仕事の大半は、後者になるでしょう。

「何~?資料作成に創造力は要らないというのか? 白紙に絵を描いたり、
文章を作成したりすること自体、まさに創造力が必要ではないのか?」と
いう声もあると思います。しかし、そのような資料作成で必要になるのは
”制作力”であって、”創造力”ではないと私は思うのです。

ある明確なイメージがあってそれに肉付けをしたり、編集したりすること
が”制作力”。それはスキルなので、人にも教えることができます。

しかし、最初に必要になる”明確なイメージ”なるものをどう持てるか、と
いう点については、創造力に関することであって、スキルだけとは言い
づらい情報感度の有無を含んでいる、と私は思います。

では(このケースで、成果の質を左右する一番重要な能力発揮とも思え
る)創造力とは、どのように身に着けていくことができるのでしょうか。
私の考えは、実に簡単です。

「歩いて、見て回りましょう、語り合いましょう。そうすればきっと貴方
の仕事に必要な創造力はいつの間にか身についていきますよ!」

(純粋な息抜きを除いて)机を離れ、歩こうとする場合、当然ながら仕事
に全く無関係なところには足が向かいません。関係部署に出向き、何気
なく見て回り(いわゆる観察をし)何とはなしに思い浮かんだことを念頭
に、関係者に声をかけてみる、相手が応じてくれれば少し語り合う、その
ときには無理でも、別に会って話す約束をする、等が進められます。

ここに創造力を発揮する、修得するポイントがあると私は思います。

今準備している資料が的を得たものになっているのか、的外れなことを
中心に、一生懸命に作業をしているだけではないのか、等が頭をよぎるの
です。机に居たときには考えなかったことや、見ようとしていなかった
ことが見えてくる、そしてそれが、上記の”イメージ”であるとすれば、
机にかじりついて行う仕事こそいつの間にか偏ったもので進めてしまう
恐れを含んでいる、ということになるのではないでしょうか。

正にこれだ!と自他共に感じられる適切な”イメージ”を持つことができ
て始めて、資料作成は上手くいく前提が整います。そこからは具体的な
スキルとしての制作力が良し悪し・出来栄えを左右することになります。
それらを併せ持つことで、仕事上で必要な能力を獲得し、発揮していく、
ということが整うのではないか、と私は考えます。

机に居る時間が長くなったなと思ったら、歩いて仕事場の関係先を見て
回りましょう。関係者が居るところに出向いて、何気ない対話をしてみま
しょう。その人の職場がどんな雰囲気になっているか、どんな内容のこと
が優先度の高いものになっているのか、を観察してみましょう。

そこで感じるものすべて、見ること、話すこと、感じること、のすべて
を元に、今自分がやっている”仕事”が、本当に関係先やお客様の側から
見て意味のあるものになっているのか、このまま続けて大丈夫なのかを
考え直してみましょう。大丈夫だ!と確信が持てれば、資料作成の速度
も上がるでしょう。新たに気づいた!となれば、作成途上にある資料を
つくり直そうとする勇気までも湧くかもしれません。

机で行う仕事の大半は”作業”なのだと考えたほうが良いと思います。
それをもって仕事をしている、と判断することは止めたほうが良い、と
思います。大切にすべきは、観察や対話から得られる明確なイメージと
自分自身の仕事を”客観視”することの組み合わせ、です。それらを上手
くバランスしていける人材が、仕事の出来る人材へと自分自身を成長
させていけるのだろう、と私は思いますね。

『ほんとうの笑顔を!~私の願い~』

人は喜怒哀楽を感じる自由を持っています。喜びを素直に表したくなる
ときがありますし、何かに腹が立てば怒りたくなり、また、哀しみにも
浸りたくなる瞬間も、無性に楽しくて、思わず!笑顔になることもあり
ましょう。それらはすべてとても人間らしいことであって、生きてるな
という実感があるものですよね。

しかし、私たちの日常を考えてみると、その素直な表現ができない場所
が幾つかあるように思います。中でもよい大人にとって一番身近であり、
一番病んでいるようにも思えるところ。それは、おそらく「職場」なの
ではないかと思います。

いえいえ、自分が通っている「職場」は、喜怒哀楽など素直に表現でき
ますよ、と語る方は幸せだと思います。月曜の朝、勇んで行きたくなる
程ですか?と問われると、いやそこまでではないですが…でも確かに、
嫌ではないですよねと話す、そんな感じの方はいらっしゃると思います
し、きっと幸せな日々を送っておられることでしょう。

では、何が「職場」に”差”を生むのでしょうか。何が喜怒哀楽を素直に
表現でき、思わず笑顔になれるような場をつくっていくのでしょうか。
私はそれが「人材マネジメント」であると思うのです。

人を笑顔にできる技術、ほんとうの笑顔をつくる技術。私が定義する
「人材マネジメント」とは人の”ほんとうの笑顔”をつくるものです。

ではその「人材マネジメント」とはどのようなものか、発想の原点だけ
ですが、以下に少し記してみたいと思います。

++++

人は生きている間でさまざまな問題に出会い、解決への努力をしつつ、
さらなる難儀に日々遭遇していくものです。「職場」という人の集まり
においては、それらが複雑に絡み合い、一筋縄ではいかない日々が続く
ものだとも思います。

そのような場所にあって、人の”笑顔”をつくっていけるもの。それは、
以下のようなものなのではないか、と私は思っています。

  1.自分達が取り組むに値する、意味のある目標
  2.進んでやっていきたくなる、意味のある苦労
  3.自分達の成長機会としての、意味のある失敗
  4.自分達の未来を信じられる、意味のある成功
  5.社会・顧客の喜びを感じる、意味のある成果

何に取り組むにおいても、たしかにそうだな、と思える「意味づけ」が
あることで人は、元気にも、前向きにもなれます。

自分達にとって「意味を感じる何か」があるとき、それに共感できる
とき人は「もう一頑張りしてみよう」と思うでしょう。そのような人
の顔には”笑顔”すら浮かんでいるのではないか、「ほんとうの笑顔」
とはそのようなものなのではないか、と私は思うのですね。

ではそのような「意味づけ」は誰によってなされるのでしょうか。
それはその職場の「長=リーダー」に他なりません。

リーダーの言葉・姿勢・所作などが一体となって、職場の状況や対処
する物事を「意味づけ」ていくのです。

もちろんそのリーダー自身の視野が狭く、言葉が借り物で、明らかに
私心ありきで、誰からも尊敬されない価値観の持ち主であるとすれば
「意味づけ」られることにメンバーは納得も共感もできないはずです。
リーダーだけが知らぬ間に浮き上がり、メンバーから信頼されること
も、メンバーが喜怒哀楽を素直に表現することもなく、負のサイクル
で職場を疲弊させていくことでしょう。

私は経営教育という自分自身の専門境域で、共感を育む「意味づけ」
のできる人材(リーダー)を育てることにコミットしています。

★ 視点高く視野が広く、自らの言葉で語り、私心からではなく公の
使命感をもとに、何ごとにおいても本質的で、人の共感を喚起しうる
「意味づけ」ができる人材を、この世の中に多く輩出していきたい。

★ 望ましい人材マネジメントはそのようなリーダーによってなされ
ていくと信じ、”ほんとうの笑顔”を社会全体に多くの組織に拡げる核
をつくっていきたい。

自らが生業として取り組む「官民組織における幹部向教育やコンサル
ティング」或いは、自治体の変革を狙いとした「早稲田大学マニフェ
スト研究所・人材マネジメント部会」における同志との活動を通じ、
私は自分にできるすべてのことで貢献していきたいと思います。

『”やらされ感”の払しょく』

民間企業、あるいは自治体組織においても、”やらされ感”の払しょくというテーマ
をよく耳にします。たしかに”やらされ感”でする仕事は楽しくありませんし、その
結果や成果も、おそらくは”適当”なレベルに留まるのではないか、と思われます。
では、”やらされ感”と無縁になっていくためには、どうすればよいのでしょうか。

私は結局、スピードを上げること、に尽きるのではないかと思うのですね。

取り組まなければならない事務作業や、本心から望んでいない、上からの指示・命令
で始めていく業務など、”やらされ感”に陥りがちな仕事やきっかけはヤマのように
あります。しかし、それをゆっくり取りかかっていくのか、それこそ何よりも早めに
取りかかっていくのか、によって大きな違いが生まれると思うのです。

もちろん、ただでさえ多忙なときに、新しく押し付けられた仕事に取りかかれる余裕
がまず無いのだ、ということはありますね。そうやってどんどん自分の仕事のリスト
が増大していくこと自体が嫌で嫌でしょうがない!という方も少なくないでしょう。

しかし、そここそが考えどころではないか、と私は思います。

嫌だな、と思えることにまず取り掛かり、半分、否、三分の一でも終わらせてしまう
のです。そこの部分のスピードを強く意識し、できるだけ早く半分近くまで終了させ
てしまうこと。それが私が意図する、スピードを上げること、なのです。

半分まで終わらせることの、何がメリットだと言えるのでしょうか。私は少なくとも
3つのメリットが実感できる、と思っています。

======
1.あとどれぐらいの時間で完了させることができるか、が手にとるように判る

2.自分がこれをやり続けるべきか、他の人を巻き込んで続けていくべきかが判る

3.指示された上司に、改めて経過を説明し、他の優先度を下げてでも続けるべきか
  の判断を、冷静に仰ぐことができる
======

要するに、途中まで自分の手でやり終えることによって、その仕事を”自分のもの”
にすることができる、ということなのですね。

何もやっていない段階の”混乱・困惑”状態ではなく、自分のものとして考えること
ができるようになる、ということです。周囲や上司までを意識に入れながら、その先
どう立ち居ふるまうことが、自分自身も職場全体も、そして自分たちのお客さまにも
望ましい状態をつくることができるのか、を冷静に判断していくことができるように
なる、と私は考えるのです。

やってみて初めて見えてくるものも多いと言えます。つまらない、と見えていた仕事
が意外に面白いと思えたり、自分には向いていないなと思えた仕事が、自らの意外な
適性を発見する機会を与えてくれたり。

何にせよ、やってみて初めてわかることの方が、むしろ多いのではないでしょうか。

仕事は次から次に出てきます。それに押し流されそうになる気持ちは誰にもあるもの
だと思います。しかし、そこで発想を変え、スピードを上げて”半分”取り組んでみ
るということで、見えてくるものがあるのではないか、と私は思うのです。

と、ここで重大な疑問がひとつ提起されるでしょう。「そもそも、取り掛かりと半分
終わらせるまでのスピードを上げられる人は、”やらされ感”など最初から感じない
人なのではないか?」

まさにその通り、と私は思います。要するに、”やらされ感”とは、”一歩前に出る
勇気があるかないか”だけが問題であり、そこに山のような理屈やロジックは存在し
ない、のです。自分自身が(勝手に!)作り上げる妄想のようなプレッシャーを前に
して、心が立ちすくんでしまう状態が、”やらされ感”の本質であり、結局自分自身
で創造したものでしかなく、やはり自分自身で超越していかねばならないこと、なの
だと思うのです。

人間には恐怖心がありますし、何ごとをもネガティブに捉えるクセも相当強いですね。
それを乗り越え、一歩前に出てやってみて、経験をもとに後でしっかり考えるという
順序は、なかなか難しい習慣づけなのだろうと思います。

しかし、自分自身も、職場も、お客さまもすべてが望ましい状態に到達していくため
の”突破口”はそこにしかありません。

組織の変革は、一人ひとりの心の中で、ちょっとだけの勇気を持つことから始まって
いくのだと私は確信します。スピードを上げる、という別の表現をした理由は、その
言葉のほうが余計な思考を交えず、身体のほうから自然と動きが始まっていくだろう
という経験知から、です。皆さん、よろしければお試しください。

「人材マネジメント部会シンポジウム2013」を開催いたします

早稲田大学マニフェスト研究所では、これまで蓄積してきた様々な研究成果を実践に移すべく、2006年度より「人材マネジメント部会」を設立し、自治体経営における諸課題の解決に具体的に取り組んでいます。その結果、本年度は計45自治体から133名の職員の皆さまのご参加を頂けるまでに進化致しました。

部会の活動経過、および幾つかの成果を広く社会に共有すべく、下記要領にてシンポジウムを開催させていただきます。首長をはじめとする経営層の皆さま、並びに実務的に組織変革を担っておられる皆さまなど、多数のご来場をたまわりたく、ご案内申し上げます。(ご案内はこちら / 概要・お申込み用紙はこちら

 
早稲田大学マニフェスト研究所
「人材マネジメント部会シンポジウム2013」
~職員の主体性を引き出す経営~

■日時:2013年8月2日(金)13:00~17:30
■場所:早稲田大学8号館 B107教室
■主催:早稲田大学マニフェスト研究所
■後援:ローカル・マニフェスト推進首長連盟
■対象:自治体変革に課題認識と行動意欲を持つ皆様
(首長・経営層、人事・企画担当等)
■申し込み:事前申し込み制(参加費無料)
お申込み用紙に必要事項を記入しFAX送信してください

【開催次第】
13:00
開会挨拶 ~ 人材マネジメント部会のご紹介と本シンポジウムの狙い
出馬幹也(部会幹事、部会長)

13:15
講演「役所のドミナントロジックを変える~地域主権時代に向けた人材革新~」
北川正恭(早稲田大学マニフェスト研究所 所長)

13:45
対談①「一歩前に出る勇気、動き続ける力」
円城寺雄介氏(佐賀県庁健康福祉本部医務課)
鬼澤慎人(部会幹事、部会長代行)

14:30
休憩

14:45
講演「職員の自立意識と地方政府論」
立谷秀清氏(相馬市長)

15:30
対談②「部会派遣前、派遣後、大震災、そして今
~『絆』という言葉にかける想い」
伊東充幸氏(相馬市建設部建築課長補佐兼住宅管理係長)
白井 誠(部会幹事、佐賀県国際戦略統括監)

16:15
休憩

16:30
ミニパネル「人材マネジメント部会の意義と可能性」
佐野哲郎(部会幹事、新潟県行政改革推進室長)
阿部勝弘(部会幹事、相馬市秘書係長)
佐藤 淳(部会幹事、青森中央学院大学講師、コーディネータ)

17:15
シンポジウム総括 ~ 閉会挨拶(17:30終了)
出馬幹也(部会幹事、部会長)

*部会へのご質問やご派遣のご相談等につきましては、
シンポジウム終了後、部会幹事まで
お気軽にお問い合わせください。

(お問い合わせ先)
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-7-12 国土施設ビル3F
TEL:03-6214-1315 MAIL:mani@maniken.jp

130709

『会議&番頭さん』

組織を変えたいと思っておられる方に向けて何が発信したいこと
なのか、ということを考えてみました。まず思い浮かぶことは、
会議について、ということでした。

質が高い会議、素晴らしい会議がなされている組織の風景を私が
実際に見聞きしてきた事例で整理すると以下のようになります。

=====
① 参加者が、開催予定時間に、余裕を持って現れる

② 参加者が、狙いを知り、事前に資料を読んできている

③ 主催者が、笑顔で挨拶し、スムーズに議事に導入する

④ 説明者が、簡潔明瞭に話を終え、意見交換に時間を割く

⑤ 参加者が、自論を明確に、その場に合わせた話ぶりで示す

⑥ 決裁者が、経過を整理し、自分の判断を、根拠を付けて示す

⑦ 主催者が、結論と次回までの段取りをその場ですぐ確認する
=====

①~⑦が苦もなくできる組織、そこには何があるのでしょうか。
結論から申せば、素晴らしい番頭さんが居る、ということです。

総務部長だったり、企画課長だったりしますが、何かを取りまと
めていかねばならない場面で活躍される裏方の存在。さらにその
人材の資質や能力が高く、視野が広く、先を読む力があればある
だけ、その組織は効果的に運営されていくのですね。

会議とは、組織としての意思決定を行う公式の場のことですが、
そもそも、どの様な会議を開くのか、何を決めるのか、誰の参加
を求めるのか、決定権を持つのは誰なのか、などについては多く
の場合、自分達で決めていかねばなりません。

本来であれば、経営者自らがその経過や関連する課題の重要性を
ふまえ、深く考えて決定すべきでしょう。しかし世の多くの組織
では、それを”番頭さん”に任せます。経営者が外向きに動かざ
るを得ない多忙な中で、素晴らしい番頭さんが居れば、会議等を
うまく設定し、適正に運用を進めていってくれる、というわけで
すが、もしそうでなければ逆の事態、すなわち、意思決定の停滞
や混乱を生んでしまう、というわけです。

誰も正解を知らない、次の一手が読みづらい時代になりました。
衆知を集めてスピーディに意思決定する、状況に合わせ、迅速に
方向を転換する、そのような姿勢が一層求められます。

組織を蘇らせていく上での鍵とは確実に、会議をめぐる運営の
在り方にあるといえますし、それを取り仕切る”番頭さん”の
力量に依存することは大きいと、私は日々実感を強めています。

皆さんも是非、ご自身が所属されている組織の会議とその運営
方法について、見つめ直してみてください。いろいろな実態が
浮彫になる、と思いますよ。

【ご紹介】 「命を救う変革の起し方: 円城寺 雄介 at TEDxFukuoka」

皆さんこんにちは!今回は、過年度参加者(マネ友)である、佐賀県庁の円城寺雄介さんによるプレゼンテーション動画「命を救う変革の起し方: 円城寺 雄介 at TEDxFukuoka」をご紹介いたします。

円城寺さんは、ICTを活用して救急車の搬送時間を1分でも短かくしようと、全国で初めて佐賀県内の全ての救急車にiPadを導入しました。結果、新しい救急医療情報システムが構築されるとともに、時間短縮だけでなく、混雑解消やコスト削減の実現にもつなげることができました。一人の県庁職員の奮闘から始まった取組みを現在は多くの自治体が参考にしています。また、2012年にはMCPCアワードグランプリ・総務大臣賞、全国知事会「先進政策大賞」を受賞しました。円城寺さんはプレゼンテーションで、「一職員であっても、きっと出来ることがたくさんある。可能性を捨てないでください」と語りかけます。ぜひ、ご覧ください。※詳細はこちらをどうぞ

『組織の医者』

私にとって難しいことの一つに、自分がやっている仕事をわかってもらう、ということがある。

人事コンサルタントというのが一番近いと思える瞬間もあれば、大手民間企業を中心とした経営幹部向けのコーチング、いわゆるエグゼクティブコーチだな、と確信をもつ瞬間もある。それらをくくってしまえば、要するに「経営コンサルタント」なのだろうが、我が国の経済社会環境の中で手垢がついた感じの、理論先行型の「経営コンサルタント」とは同類にされたくない…という思いもかなり強い。

たしか小学生4年生の頃だったように思うが、よくある親子の会話のごとく、将来なりたい社会人像を母親に問われたことを思い出す。

母からは「お医者さん?それとも学校の先生?」と矢継ぎ早の質問あり。算数が苦手な自分に医者は無いだろう…等と考えつつ、なんとなく私の脳裏をよぎったのは(臨床心理)カウンセラーという職だった。家計困窮のために大学に進めなかった母が、近所の生涯学習センターに通ってちょうど学んでいた心理学の教科書をちらちら横目で眺めては、勝手にイメージを膨らませていたからだ。しかし、次の瞬間母親が「じゃあカウンセラーかな?」と問うたとき、私の中に別の、しかし明確なフレーズが浮かんだ。

「僕は会社の医者になる」

母親は少し面食らった顔で「へえー、でもどうして会社なの?」と返してくる。

「だってカウンセラーだと目の前の人しか救えないでしょ。その人を含めて、たくさんの人を助けてあげられるとしたら、その人が働いてる会社とかを治してあげればいいんじゃない?」と私。

かなりマセている返答に、母はそれ以上突っ込むのを諦め、「なるほどねー」と一言。そこで対話は終了。

それから約40年が経過し、今自分がやっている仕事はどうか。まさに「会社・組織の医者」なのだろうと思う。強くイメージしたことはかならず実現する、ということを説く先生方は少なくないが、いつの間にかそのとおりになってきているなあと思う。不思議、まさに不思議。

実は会社・組織を「治す」も「救う」もできない(本当に治せ・救えるのは経営者のみ)のだが、「癒す」ことはできているのではないか、と近年感じている。医者とは言えなくとも、組織カウンセラーという職には近づけているのかもしれない。

私が今やっていることが”士業”になるわけでもなく、組織カウンセラーです、と名乗っても怪訝な顔を今はされるだけだろう。自分の仕事を説明しづらい状況は当面変わらないかもしれない。しかし、子供のときの明確な未来イメージを今このように実践できていることを幸せなことだと思う。

長きにわたる人生を目の前にされた若き人々には是非、自分の心の内側から湧き出てくるイメージを、抑え込むことなくそのまま温め、持ち続けていってほしい、と願う。

【ご紹介】 熊本県“感動ムービー”プロジェクト

皆さんこんにちは!
今回は、過年度参加者(マネ友)である熊本県庁の和田大志さんに教えていただきました、職員自ら作成された動画 「県職員のシゴトvol.1」をご紹介いたします。

▼「県職員のシゴトvol.1」とは・・・ 和田大志さんより
人マネ部会での学びを実践するため、「くまもとSMILEネット」という自主活動グループをH22.9月に立ち上げ、定期的な勉強会やダイアログ、職員に笑顔を届ける登庁時のハイタッチなどを展開中。そして、今回ご紹介するのは、実際に熊本県庁の採用活動にも使われている“感動ムービー”プロジェクト。

安定志向ではなく、思いを持った学生に入ってきて欲しいという考えからメンバーで制作・公開したところ、同僚職員からも「感動した」「自分達の仕事に誇りが持てた」という声が寄せられました。“自分達の小さな一歩でも、毎日懸命に働いている多くの県職員を元気できる。”そう感じることができる動画です。是非、御覧ください。

ブログを始めたいと思います(部会長・出馬)

皆さん、こんにちは!部会長の出馬(いずま)です。すでにお世話になっている皆さん、或いは、まだご面識のない、これからお仲間になっていかれるであろう皆さん!本日オープンのこのブログ、どうぞよろしくお願いいたします。

あまり肩のこらない話でありながら、何かが少し心に残っていく、そんな切り口で、週一程度更新していきたく思っています。時々訪れていただけると嬉しいですね。

この部会ではなかなか私自身のことや、コンサルタント、エグゼクティブコーチとして経験してきたことなどをお話する時間がありません。このブログではそんなことも交えながら、より部会が目指すことを身近に感じていただけるようにしたいと思います。

また、このブログは私だけに限定したスペースではありません。いろいろな経験をお持ちの、他の幹事団の皆さんにも随時ご登場いただこうと考えております。

これからの更新をぜひ楽しみにしてください。 まずはご挨拶まで。出馬でした。

ホームページをリニューアルしました

人材マネジメント部会ホームページをリニューアルしました。今後は、幹事レポートや動画など、コンテンツを充実していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。※会員ページは鋭意準備中です。しばらくお待ちください

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