今回のブログは、予算主義から決算主義への挑戦として、3回に分けて書いてみます。
先週、今年度の地域経営部会がスタートした。本部会は、行政から1チーム3名以上で参加していただき、地域経営に資するための組織変革を起こしていく1年間の実践プログラムである。2025年度は、全国から31団体、32チームにご参加いただいている。
https://maniken.jp/projects/chiikikeibukai/
初回は、参加した各自治体職員から「1年間の活動テーマ」について発表があった。その活動テーマを設定した理由として、共通して聞こえてきた意見は「人口が減っている・お金が無い・職員が足りない・仕事に余裕がない」だった。これらの背景から、どの切り口で問題解決に挑んでいくかというテーマを発表いただき、プラクティショナー(実践者という意味)という本部会の講師役で参加自治体と一緒に問題解決に伴走する方々と意見交換するのが今回(第1回)のプログラムだった。
各自治体の発表を聴いていると、問題は「人口減・財政難・職員の早期離職者増&新規応募者数減・職場の疲弊感」であり、そこを解決するための課題設定がいくつか提案されていたが、私は、「本当の問題がどこにあるのか?」と問うた。
「なぜ、職場が疲弊しているのか?」「なぜ、風通しが悪い組織になっているのか?」等々。
そもそもの問題発生が何に起因しているのかを突き止め、そこを治療していかなければ、いくら患部に投薬しても症状は改善しないだろう。問題の発生要因を突き止めるための議論の掘り下げをしっかり行う事が先決だ。
そして、どこまで治したいかというゴールを設定することが重要だ。目標とするゴールと現在地とのギャップが課題であって、その課題を解決していくシナリオを考えるのが戦略である。
もちろん、その先には何があるのか?を見失わいようにしなければならない。それが「目的」である。
「何を実現したいのか?」「なぜ、そのことに取り組むのか?」「取り組んだ結果、住民や地域にはどのような善いことが起るのか?」等、活動した結果の質的変化(アウトカム)を見失わないように常に意識・確認しながら進めていくことが肝要だ。
目的(質的変化)を実現するために定量的な目標を設定し具体的に取り組んでいく。その具体的な取組内容は、問題の本質を見つけたうえで実施しないと空振りに終わる可能性がある。したがって、活動をはじめる前には、問題の発生要因の掘り下げが非常に重要になる。
今年1年を通じて、そうしたことを参加自治体の職員さん達と一緒に取り組ませていただく機会を得て、大変嬉しく思っています。また、多様な経験を積んできたプラクティショナーの皆様と一緒に活動できるのも、とても楽しみにしています。
この1年間の事を考えると、今からワクワクしています(^^)
